海外取引所クリプトピアが破産手続きを発表
2019年5月15日に海外取引所 クリプトピアが破産手続きを開始することをTwitterや公式ホームページで公表致しました。
様々なアルトコインが上場し、魔界と揶揄されていた海外取引所ですが、2019年1月にハッキング被害に遭い、17億円以上の相当額の仮想通貨が流出するという被害を受けてしまい、その後再建を目指していましたが立ち行かなくなった為、破産清算という措置が取られる事となりました。
この件に関し、それぞれの動きや私自身が感じたことを書いていきたいと思います。
クリプトピアのハッキング被害について
まずは2019年1月に起こったとされるクリプトピアのハッキング被害について見てみましょう。
2019年1月14日に緊急メンテナンスが発表されました。
We are currently experiencing an unscheduled maintenance, we are working to resume services as soon as possible. We will keep you updated.
— Cryptopia Exchange (@Cryptopia_NZ) January 14, 2019
この時点でハッキング被害の事実を察したものと思われます。
そして警察当局の介入を匂わせるツイートを数回行った後の2019年2月27日のツイート
Update:
We are continuing to work on assessing the impact incurred as a result of the hack in January. Currently, we have calculated that worst case 9.4% of our total holdings was stolen. Please keep an eye on our page for further updates today.— Cryptopia Exchange (@Cryptopia_NZ) February 27, 2019
ここで始めてハッキング被害があった事を公式に発表致しました。しかし保有総額の9.4%と抽象的な表現に留めており、この時点では被害額等は明らかになりませんでした。
その後、ハッキング被害は1度だけでなく、2度受けていた事が判明します。
清算決定後のクリプトピア公式の動き
Twitterで破産清算を正式に発表
Cryptopia Limited appoints Grant Thornton as Liquidators – https://t.co/A35rq1Jls3
— Cryptopia Exchange (@Cryptopia_NZ) May 15, 2019
PLEASE DO NOT SEND ANY DEPOSITS TO CRYPTOPIA.
— Cryptopia Exchange (@Cryptopia_NZ) May 16, 2019
公式ホームページ上の通知
また、公式ホームページへアクセスすると以下画面が表示され、その他ページへはアクセスできなくなっています。
プレスリリース
2019/05/19
ニュージーランドの「Grant Thornton」のDavid Ruscoe氏とRussell Moore氏は昨日、クリプトピアの清算人に指名された。
コストを削減し、事業を収益性に戻すための経営陣は努力を続けましたが、顧客、スタッフおよびその他の利害関係者の利益のため清算人を選任する事について決定されました。
清算人は、すべての利害関係者の利益のために資産を保護することに焦点を当てています。
このプロセスと調査が行われている間、取引所での取引は中断されます。
「関連する複雑さを考えると、調査には数週間ではなく数ヶ月かかると予想しています。」
清算人はまた、会社の義務に関して、独立した専門家や関係当局と協力しています。
「Grant Thornton」は今後、数日以内に、その清算人に任命されたことについて全ての顧客およびサプライヤに公表する予定です。
その他のお問い合わせは、liquidation@cryptopia.co.nzにEメールを送ってください。
との事です。破産清算人を決定、今後処理を進めていくと言うことですね。
今後どうなるのか
今年1月にハッキング被害を受けてからというもの、ユーザーは取引所からの出金は出来ていないでしょうから、多くの顧客資産が取引所に拘束されている状況が続いているものと推察されます。
過去にマウントゴックス社がハッキング被害に遭い、破産申請、手続きを開始しましたが、当時取引所に残っていた顧客の資産(ビットコイン)を清算人が管理、一時は相場を狂わせるほどの売却を行っていたという話があります。
今回のクリプトピアの事案に関しても同様の流れが想定され、クリプトピアに保管されている仮想通貨資産は清算人である「Grant Thornton」が保全管理を行っていくものと思われます。
その顧客の仮想通貨の清算方法については明らかになっていないため、不安はより一層増すことは間違いないでしょう。
最後に
定期的に発生する取引所のハッキング被害。
私たち投資家がこのハッキング被害から身を守るためには日ごろの資産管理が大切だという事を再認識する必要があります。
取引所と言えども、人が管理しているのでどこに綻びが発生するかわかりませんし、ユーザーがそれを防ぐ手立てもあるはずもありません。
メインで使っている取引所は大丈夫だなんて思っていたらいつか足元をすくわれてしまいかねません。
やはり大切な資産は面倒でも自身でウォレット管理する事が大切です。
「ハッカーは隙あらばいつでも資産を奪いに来る」ということを肝に銘じて前向きな仮想通貨投資をしていきたいものですね。
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